鹿肉はこうしてつくられる<br>解体の方法 鹿肉はこうしてつくられる<br>解体の方法

鹿肉はこうしてつくられる
解体の方法

 

Rawtoのメンバーのひとり、

新鮮で安全な鹿肉の生産を担当する、

猟師のイズミさんのインタビュー記事をお届けしています。

 今回は鹿肉の解体について伺った内容です。

 

猟師によって捕獲された鹿は冷凍庫で保管されます。

納められる鹿も、個体の状態が悪いと廃棄になってしまいます。

個体の状態を確認し、問題がなければ解凍、解体へと進みます。

 

冷凍された個体を解体する際には、

水につけ、一晩かけて解凍されます。

個体管理のために、個体の体重を測り記録。

どこで誰が獲ったか、止め刺しの方法を確認すると

解凍されたら皮を剥がし、解体作業を行う。

 

「首や足など、骨ごと切り落とす作業はナタを使うよ。」

 

さらに、皮を剥いだ個体は腹を割き、肋骨を取り除き、

上下を反対に吊るし直して内臓を落とす。

そこから細かな肉塊へと捌いていく。

 

「80kgの鹿から取れる肉は約15kg。

猪に比べると少ないんですよ」

 

とイズミさん。

解体作業は、衛生面に細心の注意を払って行われるが

内臓は鮮度が落ちやすく注意が必要で、

冷凍保存でも血は腐りダメになってしまうため、

迅速な処理が求められる。

また、特に注意が必要なのは、ダニやノミなどの寄生虫だ。

 

「夏場は特に大変。

ノミは体温を感知して解体中に飛び移ってくるからね。

免疫がない人はダニやノミに刺され、命を落とすこともある。」

 

冬はノミがいないため、止め刺し後にすぐに解体作業ができ、

肉の鮮度が良いものが獲れる。

個体の鮮度を優先させると留め刺しを行った直後に解体するのが良いが、

夏は、感染症を防ぐため、捕獲後は最低5日間冷凍することが推奨されています。

ただ、留め刺しを行った状態の個体をそのまま冷凍保存をすると

外から冷凍され、内臓が冷凍されるまでの間に

内臓がダメになってしまいます。


「捕獲の連絡をもらったらすぐに現場に向かって

その場で最低限の処理だけはしてくようにするんだよ。

その違いが、製品になった

味に影響するからね。」

 

最後に、肉は金属探知機で、鉄砲の鉛が残っていないかを確認する。

これは、過去に鹿が被弾した鉛が残っていないかを確認するためです。

 

「個体ごとのコンディションを見極めながら作業を進める。

子鹿なら1時間、親鹿なら2時間くらいかかりますね。」

 

鹿の解体は想像以上に手間と時間がかかる作業だ。

Rawtoの商品は、

イズミさんがこれまでに培ってきた経験と職人技があるからこそ、

安全で高品質な鹿肉のジャーキーをお届けすることができます。


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