畑にやって来る動物たち
Rawtoのメンバーの一人、猟師のイズミさんに、
近年増加する獣害被害についても話を聞いてみました。
自分たちの食べる分だけでもと育ててきた畑の作物。
それを、まさに収穫の時期に動物たちにとられてしまい
作物を作っている方々が困っています。
夏は山に食べ物がなくなるから、
農村の畑の作物をとりに来る。
そんな動物たちですが、
最近では何と、熊が来ることがあると言います。
「鹿や猪やらで困ってるのに、
熊までも来るなんて…。」
京都府が熊を絶滅危惧種に指定しているため、
原則として殺傷・捕獲などが禁止されています。
ただ、鹿や猪を捕獲するための罠に 熊がかかっていたこともあるそうで、
その時はどうすることもできず
役所の人の立ち合いのもと、射殺が許可されているそうです。
「うっかり狩猟中に山で出くわしたら
そんなことも言ってられないよ。」
実際過去に、イズミさんは思わぬかたちで熊と出くわした経験がある。
基本的に熊は臆病だから人が居ると逃げるが
子連れのメス熊は子供を守ろうとし、
襲ってくることがあるから危険だ。
山に熊がいると他の動物が逃げてしまうそうで、
猟師も困っているのだとか。
「居たって獲らないようにしているから。
元々はそんなに居なかった熊が、最近増えてきているんだよ。」
畑を守りたい気持ちと、熊を守りたい気持ち。
この二つをうまく両立しつつ解決する方法を見つけるのは
そう簡単なことではありません。
自然保護の理念と、実際に直面している切実な悩み。
農村地域に住む人たちは
今まさに複雑な課題を突きつけられています。