狩のパートナーとしての役割
Rawtoのメンバーの一人、
猟師・イズミさんへのインタビューから
猟犬の優秀さを聞き、
さらに狩猟と猟犬のことについて聞いてみました。
狩では、猟犬たちは2頭1組で行動し、
見つけた動物を挟み撃ちにする。
前と後ろで、獲物が逃げないように囲みながら
猟師の元へとうまく誘導するという。
獲物を見つけても近くに猟師がいない場合、
賢い猟犬は、1匹が獲物を追いながらも、
逃さないように上手く足止めをし、
もう1匹が人を呼びに来るという。
また、これが1匹で獲を物追う時でも、
同じように獲物を誘導してくるという。
「犬が近くにいる時は、「こいこいこい」と呼ぶと降りてくる。
その時に追っている獲物を知らせてくれるんだ。」
猪を追う犬の吠え声は、
鹿を追う時とは明らかに違う。
そのため何を追いかけているのかがわかるのだそうだ。
長年パートナーとして狩を続けてきた猟師と猟犬同士。
その連携は、まさに狩猟の醍醐味だ。
狩の前日は絶食?! 空腹が狩猟本能を刺激!
「親犬が子犬に獲物を捕らえる方法を教える。
あとは、獲物の味を覚えさせるように
子犬達にもたまに鹿肉をあげたりもする。」
親犬が子供を産み、離乳食が終わってしばらくした頃
狩に親と一緒に子供を連れて行くと、
親が子に狩のことを教えるとイズミさんは言います。
また、狩の連れていく犬について
どう選ぶのかを質問したところ、
イズミさんはこう話を続けた。
「狩の前の日は犬達にはわざと餌を与えないんだよ。」
狩の前日、犬たちは空腹の状態で過ごすそうです。
当日、犬たちは山へ行くことがわかると
興奮状態になるそうです。
「狩の日は、人が集まる。
いつもと違うことから
犬もこれから山に連れて行ってもらえることがわかるんだ。」
犬たちも山には獲物が居ることを知っていし
獲物を捕えればご飯がもらえるという期待感で、
狩の当日は、犬たちは興奮状態になると言う。
「狩には一番興奮している犬を選び、連れていくんだ。」
空腹状態は狩猟本能を刺激し、
獲物を求め、犬たちの感覚も研ぎ澄まされると言います。
狩の成功は猟犬のコンディションによっても左右される、
それほど狩では、猟犬の役割が重要なのだそうです。
猟犬が狩で担う役割、
猟犬と猟師の間に育まれる、深い信頼関係を感じ感じました。